招待券プレゼント! 久留米市美術館「橋口五葉のデザイン世界」

プレゼント 福岡県のイベント
久留米市美術館
2025年9月13日(土)~10月26日(日)に開催される
橋口五葉のデザイン世界」の招待券を
5組10名様にプレゼント!

会期: 2025年9月13日(土)~10月26日(日)
会場: 福岡県/久留米市/久留米市美術館 2階
応募締切: 2025年9月21日(日)
当選者数: 5組10名様

橋口五葉(1881-1921)は、わが国におけるブックデザインやグラフィックデザインの先駆的存在です。

鹿児島に生まれた五葉は、東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科在学中に、兄の紹介で夏目漱石と知り合い、漱石の小説家デビュー作『吾輩ハ猫デアル』の装幀を手がけたことで、一躍注目を浴びます。

五葉はその後も漱石の著作をはじめ、泉鏡花、森鷗外ほか、数多くの作家の装幀本を手がけ、ブックデザインのパイオニアとして、日本の近代文学を美しく彩っていきます。

さらに三越呉服店のポスター懸賞で一等賞となった《此美人》や、後年アップル社創業者のスティーブ・ジョブズも愛蔵した新板画《髪梳ける女》など、装飾と絵画、伝統と革新、日本と西洋の美意識が混ざりあう独自の五葉ワールドを確立しました。

本展ではこれまで紹介されてきた版画家としての活動に加え、五葉の〈グラフィックデザイナー〉としての仕事に注目し、『吾輩ハ猫デアル』をはじめとする装幀本、スケッチ・画稿、刷見本、絵画作品、新板画ほか、作品・資料約220点を通して、優美で豊穣なる「橋口五葉のデザイン世界」をご紹介します。

<見どころ>
第1章 『吾輩ハ猫デアル』
夏目漱石は小説家としての出発点である『吾輩ハ猫デアル』を出版するにあたり、美しい本を作りたいという願いを持っていました。
漱石から装幀の依頼を受けた五葉は、タイトルを漢字カタカナ交じりとし、アール・ヌーヴォーの影響をうかがわせる朱と金の題字装飾、表紙上部の天金、アンカット(未裁断)の本文をペーパーナイフを使って読み進める形式など、斬新なアイデアによって日本の近代文学とブックデザイン史に大きな足跡を残す装幀本を生み出しました。

第2章 橋口五葉と夏目漱石
五葉は兄・貢の紹介により漱石の知遇を得て、俳誌『ホトトギス』の挿絵で画家としてデビューします。
その後、同誌に掲載された「吾輩は猫である」の挿絵や、表紙画を手がけるなど、新進のイラストレーターとして『ホトトギス』に欠かせない存在となります。
漱石からの厚い信頼と評価を得た五葉は、『吾輩ハ猫デアル』につづいて、『漾虚集』から『行人』に至るまでいずれも異なる意匠を凝らした11作の華やかで美しい「漱石本」を手がけました。

第3章 五葉装幀の世界
ブックデザインの先駆者として頭角を現した五葉は、「漱石本」のほかにも、『アラビヤンナイト物語』などの翻訳文学や、泉鏡花や森鷗外などの文豪たちの書籍装幀を担いました。
著作の世界観や著者の個性をふまえ、表紙や見返し、本文にいたるまで、細部にこだわり抜いたデザインと高い印刷技術をもって「美しい本」のすがたを追求し続けました。

第4章 五葉の画業
五葉の祖先は島津家の御典医をつとめ、橋口家の庭には名残の薬草園があるなど、幼時から植物に親しむ環境で育ちました。
はじめ日本画を学んだ五葉は、親戚であった黒田清輝のすすめもあり、東京美術学校西洋画科で画技を磨きます。
装飾と絵画、伝統と革新、東西文化の融合を目指し、日本画・洋画・図案・版画といった様々な分野を横断するマルチアーティストとして、鮮やかな色彩や、花鳥のモチーフを用いた装飾性の高い絵画やポスターを制作しました。

第5章 新板画へ
五葉は1911年に三越呉服店の懸賞広告において《此美人》で1等となり、当時としては破格の賞金千円を獲得します。
その後、五葉が旅に訪れたのが大分県の耶馬渓や別府で、文人墨客が愛した名勝や、温泉場での浴女との出会いは、後の木版画制作における重要なモチーフとなりました。
広重や歌麿など、江戸時代の浮世絵版画の研究を重ね、金・銀箔や空摺、豪華な多色版により、彫師・摺師との協業から創造した「新板画」の精華を存分にご覧いただきます。

=関連イベント=
記念講座
1)橋口五葉 ― モダン・デザインをもとめて
【日時】 9月20日(土)14:00~15:30
【会場】 久留米市美術館 1階多目的ルーム
【定員】 先着50名 *事前申込不要
【講師】 岩切信一郎氏(美術史家、本展監修者)
2)橋口五葉と浮世絵研究
【日時】 9月27日(土)14:00~15:30
【会場】 久留米市美術館 1階多目的ルーム
【定員】 先着50名 *事前申込不要
【講師】 田村桂子氏(鹿児島市立美術館学芸員)

美術講座
「時代を描く~ビアズリー、橋口五葉、古賀春江(全6回)」
本年度、久留米市美術館で開催する3本の展覧会を通して6回の連続講座を行います。
1)橋口五葉の1911年-此美人・さしゑ・耶馬渓
【日時】 10月4日(土)14:00~15:30
【会場】 久留米市美術館 1階多目的ルーム
【定員】 先着50名 *事前申込不要
【講師】 井須圭太郎(久留米市美術館 学芸員)
2)同時代を生きた二人-橋口五葉と青木繁
【日時】 10月19日(日)14:00~15:30
【会場】 久留米市美術館 1階多目的ルーム
【定員】 先着50名 *事前申込不要
【講師】 森山秀子(久留米市美術館 副館長)

「橋口五葉のデザイン世界展」ギャラリートーク
【集合】 久留米市美術館 2階展示室エントランス *事前申込不要・要展覧会チケット
担当学芸員
【日時】 9月13日(土)、10月5日(日) 14:00~14:45
久留米市美術館学芸員
【日時】 9月28日(日)、10月12日(日)14:00~14:30
サポートボランティア
【日時】 10月11日(土)、10月25日(土)14:00~14:20

【会期】2025年9月13日(土)~10月26日(日)
【観覧時間】10:00~17:00 *入館は16:30まで
【休館日】月曜日 *ただし9月15日、10月13日は開館
【観覧料】一般1,200円(1,000円)、シニア900円(700円)、大学生600円(400円)、高校生以下無料
*( )内は15名以上の団体料金、シニアは65歳以上
*身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳等の交付を受けている方とその介護者1名は無料

本展に関する問合せ先:久留米市美術館 TEL 0942-39-1131

詳細は・・久留米市美術館Webサイト

地図

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