2024年12月~2025年3月
福岡県/小郡市/九州歴史資料館
◆特別展「筑紫君一族史」
『日本書紀』が継体天皇21年(527)に勃発したと伝える筑紫君磐井の乱は、日本列島における国家形成史上最大の内乱でした。磐井は1年半にわたって抵抗を続けましたが、後の筑後国御井郡での決戦で斬られたとも、豊前国に逃げたとも伝えられています。乱の後、倭王権は筑紫君を滅ぼすことなく筑紫国造に任命し、天智天皇2年(663)の白村江の戦いの敗北に至るまで、朝鮮半島での軍事行動に協力させました。
この特別展では、筑紫君一族の祖先から出た女性司祭者の甕依媛から、筑紫君一族の勃興を探り、ついで有明首長連合の形成、八女地域の開発や磐井の墓とされる岩戸山古墳出土資料から、本拠地の八女地域、さらに九州北部における筑紫君の権力基盤を明らかにします。そして磐井の乱後の倭王権の九州支配の形成過程、古代国家「日本」の成立に至る歴史を、筑紫君の視点から概観し、筑紫君一族が古代国家成立過程で果たした役割に迫ります。
【期間】 10月12日(土)~12月8日(日)
*第1展示室のみ 10月8日(火)~12月8日(日)
【会場】 九州歴史資料館 第1・2展示室
【料金】 第1展示室のみ要観覧料
◆名誉館長パネル展「シルクロードの文化遺産(1)―オアシスの道―」
シルクロードはかつて、アジアとヨーロッパを結び、ユーラシア大陸の間で人・物・文化の交流を担った交通路です。このシルクロードに沿った地域には、数多くの遺跡や遺物など、歴史的に重要な文化遺産があります。
西谷名誉館長は、中国新彊地域と北部九州の比較考古学的研究など、シルクロードに関する研究を長年行っており、その過程でシルクロードに関する貴重な写真を、数多く撮影されています。
今回のパネル展では、こうした西谷名誉館長の研究成果公開の一環として、シルクロードのコースの一つ、オアシスの道に関する文化遺産について、各文化遺産の写真に解説と分布図も用いて紹介します。
【期間】 9月10日(火)~12月8日(日)
【会場】 九州歴史資料館 2階 文化情報広場
【料金】 無料
◆パネル展 日本遺産登録10周年記念「古代日本の「西の都」・大宰府」
古代の「西の都」・大宰府は、政治・軍事・宗教・教育などに関わる様々な施設が置かれ、海外や国内各地ともつながる交流都市であり、当時を体感できる数多くの文化財を今に伝えています。
これら大宰府及び周辺にある構成文化財を一つのストーリーとしてまとめた「古代日本の「西の都」~東アジアとの交流拠点~」が、平成27年度に日本遺産に登録されてから、本年で10年を迎えました。
今回のパネル展は、「西の都」・大宰府に関する日本遺産のストーリーを中心に、30の構成文化財を「西の都」日本遺産活性化協議会が制作したパネルで紹介します。
【期間】 12月10日(火)~2025年3月9日(日)
【会場】 九州歴史資料館 2階 文化情報広場
【料金】 無料
◆企画展「遠賀川式土器と弥生文化の広がり」
遠賀川式土器は弥生時代前期に北部九州で成立した土器であり、弥生文化の伝播とともに日本各地の土器に大きな影響を与えました。
この展示では、主に福岡県内の遠賀川式土器の実物資料を展示し、弥生文化の広がりについて解説します。
【期間】 12月10日(火)~2025年3月16日(日)
【会場】 九州歴史資料館 第2展示室
【料金】 無料
=関連イベント=
●夕べのギャラリートーク
【日程】 12月20日(金)16:30~17:30
【講師】 宮地聡一郎(九州歴史資料館 学芸員)
◆第9回九歴講座「福岡藩御抱え絵師・尾形家にみる狩野派の地方展開」
江戸時代、福岡藩は狩野派を学んだ絵師である尾形家を召し抱え、さまざまな画事を行わせていました。
江戸で狩野探幽に学んだ尾形家の初代~第3代について、狩野派の地方展開に焦点を当てながら、最新の調査研究成果を交えてお話しします。
【日時】 12月14日(土)13:30~15:30
【会場】 九州歴史資料館 研修室
【講師】 日野綾子氏(福岡県文化財保護課)
【定員】 150名
*事前申込の予約席と、予約不要の当日席があります。予約席を希望される方は、チラシまたはWebサイトで申込方法をご覧ください。
【料金】 無料
【開館時間】 | 9:30~16:30(入館は16:00まで) |
【休館日】 | 月曜日(ただし祝日・振替休日の場合はその翌日)、年末年始(12月28日~1月4日) |
【観覧料】 | 第1、3展示室/一般210円(150円)、高大生150円(100円)、中学生以下・満65歳以上無料 *( )内は、20名以上の団体料金 *土曜日は高校生も無料 *入館は無料 |
問合せ先:九州歴史資料館 TEL 0942-75-9575
詳細は・・九州歴史資料館Webサイトへ